結婚相談所は初期コストが安価で低リスクで始められるため、独立開業を検討中の人におすすめの事業といえます。しかし結婚相談所を開業したくても、具体的な方法や費用がわからず行動に移せない人も多いでしょう。

そこで今回は、結婚相談所の開業方法や資金、確認するべきポイント、開業するまでの手順、開業に必要な資金について解説していきます。記事を読むことで、結婚相談所の開業を行うためのきっかけがつかめるので、ぜひ参考にしてみてください。

結婚相談所を開業する前に確認すべきポイント

まずは、結婚相談所を開業する前に確認すべきポイントを3つご紹介します。

①開業する目的は？

結婚相談所に限らず、開業する際は目的を明確にしておくことが重要です。具体的なビジョンを持たずに、楽に儲かりそうだからといったぼんやりとしたイメージだけで事業を開始しても長く続かない可能性が高いためです。

開業するにあたって、なぜ結婚相談所でなくてはならないのかメリットや強みなどを理解し、開業する前にビジョンを明確にしておけば、今後の経営にもプラスになるでしょう。

②法人？それとも個人事業主として開業する？

法人か個人事業主のどちらで開業するかも、結婚相談所を始める際には重要なポイントです。法人または個人事業主で開業するメリットと注意点について確認してみましょう。

【開業するメリット・注意点】

	メリット	注意点
法人として開業	・社会的な信用を得られる ・節税になる ・金融機関からの融資が受けやすい	・研修費や登録免許税、システム利用料などの費用が発生する ・経理処理が複雑化する
個人事業主として開業	・開業手続きが簡単 ・資金が少なくても開業、運営ができる ・経理事務の負担が少ない	・社会的信用につながりにくい ・金融機関からの融資を受けづらい

大きな取引やイベントを運営予定の場合は、お客様や社会的な信用を得やすいため、法人として開業するのがおすすめです。金融機関からの融資を受けやすいことを考慮すると、予算が少なく、かつ将来的に返済分の売上が見込める場合にも法人のほうが向いているといえるでしょう。

一方個人事業主であれば、開業届を管轄の税務署に提出するだけで事業を開始できるため、気軽に開業できます。顧客管理用のパソコンと小スペースさえあれば開業でき、賃貸料も抑えられ、従業員を雇わない場合は人件費もかかりません。

結婚相談所で開業する際は、最初は気軽に開始できる個人事業主として始めて、利益が得られたタイミングで法人化するのがベストな選択といえます。

③連盟に加入して事業をスタートさせる？

「日本結婚相談所連盟」に加入して事業をスタートさせるかどうかも、結婚相談所を開業する前に確認すべきポイントの1つです。

結婚相談所連盟に加入すれば、全国にある結婚相談所の利用者のデータベースへアクセスできるようになるため、加盟店の会員同士でマッチングが可能になり、効率的な運営が実現します。また、連盟によっては、集客のアドバイスや、運営に関する研修の受講などの開業に関する手厚いサポートを受けられる可能性があるのもメリットです。

ただし、連盟へ加盟すると個人では発生しない、加盟金やシステム利用料などが発生するので注意しましょう。各種費用やサポートの質に納得できるのであれば、結婚相談所の事業を成功させるためにも、結婚相談所連盟への積極的な加入をおすすめします。

結婚相談所を開業するまでの手順

結婚相談所を開業するために、どのような手順を踏む必要があるのかイメージできていない人も多いのではないでしょうか。そこでここからは、結婚相談所を開業するまでの手順を解説していきます。

①必要な書類を用意する

結婚相談所の開業では、基本的に必要な書類はありません。しかし個人事業主として開業する場合は、開業から1ヶ月以内に管轄の税務署に開業届を提出する必要があります。開業届のフォーマットは、国税庁の公式サイトからダウンロードできるので、事前に用意して記入しておくといいでしょう。

【個人事業主向け】開業届の手続き方法や提出方法

個人事業主として開業する人に向けて、開業届の手続き方法と提出方法についてご紹介します。

＜開業届の手続き方法＞

1. 国税庁の公式サイトから開業届のフォーマットをダウンロードする
2. 開業届に必要事項を記載する
3. 開業から1ヶ月以内に管轄の税務署へ持参または送付により提出する

個人事業主は自宅が納税地に該当する場合がほとんどなので、自宅住所を管轄する税務署に開業届を提出しましょう。なお、個人事業主は開業する際、手数料は発生しません。

②具体的なサービスや料金設定、集客方法を考える

結婚相談所を開業する際は、具体的なサービスや料金設定、集客方法を事前に考えておくことが重要です。

結婚相談所のサービスは、お見合いをセッティングする活動に加え、婚活パーティーやイベントの企画など多岐にわたるため、どこまで対応するか決めておきましょう。また、サービス内容とともに、開業する地域の相場やターゲット層、他社の結婚相談所の例を基に、料金を設定しておくことも大切です。

＜料金設定する項目＞

• 入会金：入会時にかかる費用
• 登録料：会員プロフィールの登録にかかる費用
• 月会費：お見合いや交際のアドバイスで発生する費用
• お見合い料：お見合いを設定するごとに発生する費用
• 成婚料：結婚にいたった場合の費用

お客様がいなければ売上が見込めないため、どのようにして会員を増やすか、集客方法についても考えなければなりません。ホームページを用意したり、チラシや情報誌へ広告を掲載してもらったりと、さまざまな集客方法から自身に最適の方法を選ぶといいでしょう。

ただし、結婚相談所の規模によっては、集客方法によって収支がマイナスになってしまうことも十分考えられます。サービス内容に見合った予算内で、効果的な集客方法を見つけることが事業を成功させるために重要なポイントとなるでしょう。

③事務所や看板、契約書などを用意する

開業にあたって、事務所として利用する物件を事前に用意しておくことも忘れてはいけません。また、お客様を事務所に呼ぶ可能性がある場合には、看板を作って位置を把握しやすくしておくのもいいでしょう。

また、会員に記入してもらう契約書や申込書などの書類のほか、個人情報の取り扱いについて定めたプライバシーポリシーを事前に用意しておけば、あとから戸惑わずに済みます。契約書類の作成時に、弁護士などの法律の専門家にサポートを依頼すればトラブル防止につながり安心です。

④結婚相談所を開業する

準備が済めば、あとは結婚相談所を開業するだけです。開業するスタイルによって、期間は変動しますが、結婚相談所の場合は約1ヶ月で事業を開始できる傾向にあります。

結婚相談所の開業に必要な資金

一般的に、結婚相談所の開業に必要な資金としては、約200万円が相場とされています。

【結婚相談所の開業に必要な資金】

費用の内訳	金額
結婚相談所連盟への加盟金	約50～100万円以上
パソコン購入費用	約10～20万円
ホームページ制作費用	約10～50万円以上
広告宣伝費用	約5～20万円
合計	約75〜190万円以上

ただし、店舗や事務所を構えて開業する場合は「物件取得費用」「内装工事費用」「什器費用」などが追加で発生するため、必要資金として約500万円以上かかることが珍しくありません。とはいえ、約1,000万円以上かかる飲食店などの別の業種と比べると、結婚相談所は低資金で開業できるほうだといえます。

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まとめ

今回は、結婚相談所の開業方法や資金、確認するべきポイント、開業するまでの手順、開業に必要な資金について解説してきました。

結婚相談所を開業する際は、開業目的や法人・個人事業主のどちらで開業するかなどを明確にしておくことが大切です。また、サービス内容や料金設定、集客方法、事務所として利用する物件、契約書など、入念に準備を済ませておくことが事業を成功させるためのコツといえます。

結婚相談所に限らず開業するなら、幅広いお客様に対応できるクレジットカード決済を導入しておくようにしましょう。クレジットカード決済の導入の仕方に不安があるなら、導入しやすくセキュリティ性の高い決済代行「SUIクレジットサービス」をおすすめします。

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