- コラム
決済手段として口座振替を導入する際のポイントや注意点を解説!!

決済手段の代表例に「口座振替」があります。銀行口座を持っている人であれば利用できることから、決済手段として導入したいと考えている人もいるでしょう。
本記事では口座振替について、銀行振込との違いや導入をおすすめする人の例を交えて解説します。決済手段の充実は、利用者の確保につながる重要なポイントであるため、ぜひ参考にしてください。
口座振替とはどんな支払い方法?

口座振替とは、登録した銀行口座から自動的に代金が引き落とされる支払い方法です。イメージしやすいように、口座振替の利用例を紹介します。
- 家賃
- 税金
- 保険料
- NHK受信料
- 携帯電話料金
- 毎月の水道光熱費
- 塾や習い事の月謝
- 新聞や雑誌の定期購読
- クレジットカードの使用料
- サブスクリプションサービスの利用料
利用例の共通点は、利用者に「定期的な支払い」がある点です。口座振替は指定した日に代金を自動的に引き落とすため、事業者にとっても利用者にとっても便利な支払い方法といえます。
銀行振込との違い
口座振替と同じく決済手段の1つである「銀行振込」との違いをまとめます。口座振替も銀行振込も資金移動の手段ではありますが、内容は大きく異なります。
口座振替 | 銀行振込 | |
---|---|---|
主体 | 金融機関 | 利用者 |
方法 | 登録した口座から自動的に引き落とし | 利用者が他の口座に送金する |
用途 | 定期的な支払い | 一度限りの支払い |
手数料 | お金を受け取る側の負担 | お金を送る側の負担 |
口座振替であれば、資金の移動は金融機関が主体となって行います。利用者は引き落とし口座を登録する手続きがありますが、手続きが完了すると、資金が自動で移動します。利用者にとって、家賃や保険料のような定期的な支払いが必要なケースで、支払いの手間が省ける点が特徴です。
一方で、銀行振込は利用者が振込手続きを行います。事業者が指定した銀行口座に、コンビニや銀行の窓口、ATMから送金します。事業者にとっては、口座振替よりも都度支払い、売上金の回収に適した決済手段です。
口座振替がおすすめの人

口座振替の導入をおすすめする人の特徴を紹介します。
定期的な支払いが必要なサービスを提供している人
月額制のサービスなど、定期的な支払いが必要なサービスと支払いが自動化される決済手段は相性が良いです。
利用者にとっては、毎月・隔月など定期的に振込の手間がかかるサービスよりも、自動的に支払いが完了するサービスのほうが利用しやすいでしょう。事業者にとっても、口座振替を導入すると、定期的に振込票の発行・送付や入金額の確認などの負担を減らせる点は大きなメリットです。
客層が中高齢の人
現代では、キャッシュレス化が進んだことにより、とくに若者はインターネット上での決済で、クレジットカード決済やスマホ決済を利用するハードルが低くなっています。一方で、50代・60代以上の人を中心に、クレジットカード決済に抵抗がある人も一定数います。
顧客層がクレジット決済やスマホ決済などに抵抗があると判断した場合は、口座振替の導入がおすすめです。
塾・習い事の月謝や小中学校の各種費用
子どもに現金を持たせて支払うケースがあり、紛失・盗難などのトラブルがつきまといます。口座振替の導入で、登録の手間はかかりますが、保護者に安心感を与えられます。
口座振替のメリット

事業者が口座振替を導入するメリットには、以下のようなものが挙げられます。
- 未収金を防ぐことができる
- 入金額の手違いによって発生する作業がなくなる
- 新規顧客が獲得しやすい
それぞれ解説していきます。
未収金を防ぐことができる
口座振替は指定された日に自動で代金を回収できる点が特徴です。そのため、口座残高が一定額以上あれば、利用者は何もしなくても代金を支払ったことになります。
銀行振込であれば、利用者が支払い忘れをしてしまうと代金を回収できません。忘れずに振込をした人のなかにも、手続きミスが原因で代金を回収できないケースもあるでしょう。
口座振替も銀行振込も未収金を完全に防ぐことはできませんが、口座残高が一定額以上あれば自動的に代金を回収できる口座振替のほうが、未収金を防ぐ効果は期待できます。未収金があると支払いの督促が必要になるため、業務負担を減らす意味でも、口座振替を導入するメリットがあります。
入金額の手違いによって発生する作業がなくなる
銀行振込では、とくにATMを利用した場合で、支払い金額の過不足が発生しやすいです。当然ですが、入金額に違いがあった場合は、多く入金した人への払い戻し作業や足りない額があった人に対する連絡作業が必要になります。
一方で、口座振替は金融機関が主体となって、自動的に代金を回収します。そのため、残高不足でなければ、回収すべき金額と同額を引き落としてくれます。加えて、振込票の発行や送付にコストもかかりません。このように、口座振替は代金回収に関連するコストを抑えやすい点もメリットです。
新規顧客が獲得しやすい
口座振替は銀行口座さえ持っていれば、誰でも利用できる決済手段です。そのため、多くの利用者に対応している決済手段といえるでしょう。また、家賃や公共料金の支払いなど、すでに口座振替を利用している人であれば、他のサービスで口座振替を利用する心理的ハードルが低くなっていると考えられます。
他の決済手段として、クレジットカード決済があります。クレジットカードに関しては、そもそも持っていない人やクレジットカード決済に抵抗がある人もいるでしょう。そのような人でも、口座振替であれば安心して利用できるという人が一定数います。
インターネットでの決済において、よく利用する決済手段や利用できる決済手段がない場合、利用をやめてしまう人が多いようです 。口座振替は利用条件を満たす人が多く、機会損失を防ぐ効果も期待できることから、導入すると新規顧客を獲得しやすくなるといえます。
口座振替の注意点・デメリット
口座振替を導入する方法には「金融機関と個別で契約する方法」と「代行会社を通じて導入する方法」の2種類があります。それぞれの注意点・デメリットと口座振替という支払い方法に関する注意点・デメリットを解説しますので参考にしてください。
各金融機関と個別で契約を結ぶ必要がある
事業者が金融機関と個別で契約を結ぶと、口座振替を利用できるようになります。ただし、契約を結ぶ前に審査があり、審査に通らなかった場合は契約を結べません。
顧客によって口座を持っている金融機関は異なります。機会損失を避けたい場合、さまざまな顧客に対応できるように、複数の金融機関と契約する必要があります。申請する金融機関が多くなれば多くなるほど、手続きが多くなり、口座振替を導入するハードルが高くなる点に注意が必要です。
運用開始まで時間がかかる場合がある
代行会社を通じて口座振替を導入する場合、代行会社の審査に通る必要があります。代行会社であれば、一社と契約するだけで、複数の金融機関の口座振替を利用できる点はメリットです。
ただし、代行会社によって審査基準や導入までにかかる時間が異なります。審査が数日で終わる会社があれば、1ヶ月程度かかる会社もあり、場合によっては運用開始までに時間がかかるケースが想定されます。
加えて、実際に顧客が口座振替を利用できるまでにも、時間と手間がかかる場合もあり、注意が必要です。
口座振替を利用するためには、口座振替依頼書を銀行に提出する必要があります。口座引き落としの開始の目安は、口座振替依頼書の提出から1〜2ヶ月後です。口座振替が利用できるまでは、銀行振込など、別の支払い方法で決済することになります。
順当に進めば、1〜2ヶ月後には口座振替が始まりますが、口座振替依頼書に不備があると再提出が必要となるため、開始がさらに遅くなる可能性があります。加えて、ネットショップなど、対面での取引がない場合、郵送でのやり取りとなるため、さらに時間と手間がかかるでしょう。
まとめ
口座振替は自動で代金の引き落としが可能な決済手段です。銀行振込と違い、金融機関が自動で集金してくれるため、未収金を減らせたり、入金額の手違いをなくせたりします。
オンラインの決済では、どの決済手段に対応しているかがとても重要です。口座振替は銀行口座を持っている人であれば、誰でも利用できるため、機会損失を防ぎやすいです。
口座振替の注意点としては、導入までに時間と手間がかかる点が挙げられます。口座振替依頼書を提出する必要がある点に加えて、口座引き落としが開始するまでに1〜2ヶ月ほどかかってしまう点はデメリットといえるでしょう。
口座振替を導入するまでの時間と手間を考慮すると、クレジットカード決済がおすすめです。事業者がクレジットカード会社との直接契約や代行会社との契約が必要な点は同じですが、利用者にかかる手間と時間が異なります。
クレジットカード決済は、新聞や雑誌の定期購読やサブスクリプションサービスの利用料など、定期的な支払いが必要なサービスに加えて、ネットショッピングや情報商材など、支払いが一度で済むサービスを扱う事業者にも適している決済手段です。
「SUIクレジットサービス」では、クレジットカード決済代行サービスを扱っています。審査は最短1日で、初期費用は0円からとなっているため、導入のハードルが低くなっています。SUIクレジットサービスの審査に通ると、複数のカードブランドが使えるようになるため、あまり手間をかけずにクレジットカード決済の導入が可能です。決済手段の導入を検討している方は、ぜひ一度ご相談ください。